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夫の姓と戸籍について


■山田太郎さんと山田花子さんが離婚したとしましょう。太郎さんが戸籍筆頭者の場合(ほとんどのケースで男性側が筆頭者でしょう)戸籍の欄には「平成20年4月1日妻花子と協議離婚届出」というふうに記載されます。当然姓は変わりません。男性側は簡単ですね。


妻の戸籍について


■山田花子(旧姓は田中とでもしておきます)さんは原則として婚姻前の戸籍(田中家の戸籍ですね)に戻るか、花子さん単独の新戸籍を作ることになるでしょう。


■婚姻前の戸籍に戻る場合は、「大阪府大阪市田中○○戸籍に入籍につき除籍」、単独の新戸籍の場合は、「大阪府大阪市に新戸籍編成につき除籍」と記載され、いずれの場合も妻の欄のところにバツ印がつけられるでしょう。そして、花子さん入籍した戸籍(婚姻前の戸籍、新戸籍)には、いつ誰と離婚してその戸籍に入ったのかが記載されます。離婚後は、太郎さん、花子さん夫婦双方の戸籍に離婚したという身分事項が記載されるということですね。


妻の姓について


■基本的には旧姓に戻りますが、花子さんが離婚後も旧姓の田中に戻らず、夫方の姓である山田を使い続けることも可能です。離婚成立日から3ヶ月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届出」をすれば、離婚後も婚姻中の氏(山田)を称することができるのです。学校に通っているくらいの子供さんがおられる場合などに、このパターンの「姓を戻さない方」が多いようですね。小学、中学などで、いきなり姓が変わることによって、目立ってしまうことを避けるためでしょうか。


■「離婚の際に称していた氏を称する届出」を申請するために何らかの理由が必要か?と言うと、何の理由も必要ありません。極端な話、花子さんが「私、旧姓の田中って姓嫌いなんよね〜〜戻りたくないから山田のままにしとこ〜」でも問題ないわけです。もちろん離婚相手の山田太郎さんには、これを防ぐ術はありません。


■花子さんが山田姓を使い続けたかったけど、「離婚の際に称していた氏を称する届出」の手続きを3ヶ月以内にしなかった(忘れてた)場合はどうすれば良いのでしょうか?


■その場合、めんどくさいのですが家庭裁判所で「氏変更許可の審判」を申立てなければなりません。しかも、この審判では例外的な場合に適用される制度であるため、やむをえない理由がなければ許可されません。単に「忘れていた」と言うだけでは、恐らく許可はおりないでしょう。


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